単価には注意が必要
続けるために単価を意識する
IT化とグローバル化が進んでいく中、日本人の働き方にも変化が見られるようになりました。会社組織に入って残業に明け暮れながら一生を過ごすことが目指すべき道であった時代は終わり、働き方は自由に選択すべきものという意識が高まってきています。フリーランスの認知度は年々高まり、独立を目指す人も多くなりました。エンジニアが独立をすることは、それほど難しいことではありません。しかし、長く続けていくためには知恵と努力が必要です。特に意識したいのは「単価」です。最初に単価設定を間違えてしまうと、薄利多売でいつまでたっても収入が上がらず、苦しいフリーランス生活になりかねません。
フリーランスの現状
フリーランスが増えているのは確かですが、社会的信用度はかなり低いと言わざるを得ません。日本のビジネスは企業間取引がベースになっており、個人が立ち入る隙がないことがほとんどです。社会的信用を得られるようになるために、事業を安定させて法人化するフリーランスが多かったのはこのためです。しかし、近年フリーランスの存在が大きくクローズアップされるようになってきました。IT系の人材が圧倒的に足りていない状況もあって、身軽に動けるフリーランス向けの仕事はどんどん増えています。企業側にとってのメリットは、人材コストの安さです。企業間取引だとどうしてもコストが膨らんでしまいますが、個人相手なら安くなります。フリーランスにしてみると、会社員として働くより多くの報酬を受け取ることができるので、お互いにとってメリットが大きいのです。
弱みに付け込むクライアントに注意
適正な相場に基づいて対等な交渉ができれば問題ないのですが、クライアントによってはフリーランスの足元を見て安く買い叩くことがあります。営業に苦戦しているようなフリーランスであれば、安くても受注できるならと破格の単価で仕事を請け負ってしまいます。企業対個人で力の差があるのはある程度仕方のないことですが、無理な単価を押し付けてくるようなクライアントがいるのも事実です。
相場より安い仕事は請け負わない
仕事が欲しい気持ちはフリーランスなら誰もが持っているものですが、その気持ちを前面に押し出してしまうと、弱みに付け込まれてしまいます。交渉は駆け引きなので、あまり感情を表に出さないほうが得策です。安く仕事を請け負ってしまう原因のひとつとして、「相場を正しく理解していない」ということがあります。自分のスキルに対して相場がどのぐらいかを知っていれば、それを基準に交渉することができます。「相場より安くすれば次もまた使ってくれる」と思うかもしれませんが、そのまま安い単価で使われ続けてしまうだけです。長くフリーランスとして続けたいのであれば、「適正な単価で仕事を請け負う」ということを徹底していきましょう。
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